擁壁のやさしいガイド福岡市の基準を読み解く

土地の安全を考える、最初の一歩。

上下に並ぶ擁壁。
「別々」で考えて
大丈夫?

離れて見える2つの壁も、
地中では影響し合うことがあります。
二段擁壁の判断基準を、順を追って見ていきましょう。

3つの確認ポイントを見る

福岡市の公開情報に基づく解説ページ(非公式)

まずは、断面で見てみよう概念図
段差のある土地に上下の擁壁が並ぶ断面図上の土地を支える擁壁と、下の土地を支える擁壁が近くにあると、上からの重さが下段へ影響する場合があります。寸法や判断線を示す図ではありません。上段の擁壁下段の擁壁上からの重さが下段に影響することも

見るべきなのは、壁の数より「お互いへの影響」。

土地の所有者の方へ建築・造成を計画している方へ設計者と相談する前に

01 / まず、意味を知る

2つの擁壁を、
1つの構造として
考える場合があります。

擁壁(ようへき)は、段差のある土地で土を支える壁のこと。上下の壁が近いと、上段からの重さが下段に影響するおそれがあります。

福岡市の基準では、この位置関係によって「二段擁壁」として扱い、一体の擁壁として設計する必要があるかを判断します。

この基準を確認するのは?
開発許可や、宅地造成に関する許可等を必要とする計画です。ご自身の計画への適用は、設計者や担当窓口に確認してください。

02 / 判断の流れを知る

確認するのは、この3つ。

「基礎の位置」→「壁同士の距離」→「地中に埋める深さ」。
図面を見ながら、設計者と一緒に確認しましょう。

01

上段の基礎は、基準となる勾配線の下にある?

下段の擁壁の踵(かかと)を起点に、土質ごとの角度 θ で引いた線と、上段の擁壁基礎の前端との位置関係を確認します。

線の下側に入らない場合二段擁壁として、一体で設計

上下の擁壁を合わせて考えます。

線の下側に入る場合別個の擁壁として扱う

次の「距離」の条件も確認します。

位置関係を福岡市の公式図で確認 ↗

02

別個として扱う場合、必要な距離がある?

擁壁同士の水平距離は、次の条件を両方満たす必要があります。

0.4 × H 以上 かつ 1.5 m 以上

H は上段の擁壁の高さ。例:H=5 m なら、0.4×5=2 m なので、水平距離は2 m以上が必要です。

距離だけでは判断できません。01 の位置関係の確認が前提です。

03

地中に埋める深さも、確保できている?

擁壁には、所定の「根入れ深さ」も必要です。壁同士の距離とは別に確認しましょう。

根入れ深さの基準を見る ↗

判断に使う数値

土の種類によって、
勾配線の角度は変わる。

確認ポイント01で使う角度 θ は、擁壁の背面にある土質で異なります。

土質がわからないときは、推測で選ばず設計者に確認しましょう。

背面の土質角度 θ
軟岩(風化の著しいものを除く)60°
風化の著しい岩40°
砂利・真砂土・関東ローム・硬質粘土など35°
盛土・腐植土25°
出典:福岡市「二段擁壁の判断基準」の土質別角度表

設計で、あわせて確認

上下、両方の安全性を見る。

二段擁壁では、下段への荷重と上段の基礎の支持力の両方を確認します。根入れを深くする、地盤を改良するなど、条件に合う方法を設計者が検討します。

近くの建物の重さも考える。

建物が擁壁に近い場合は、建物からの荷重への配慮も必要です。基礎や擁壁の構造を含めて確認します。

このページは基準を理解するためのガイドです。個別の敷地の安全性や許可の可否を判定するものではありません。

03 / 相談先を確認する

自分の土地の場合は?
迷ったら、相談から。

位置関係や土質がわからなくても、
まずは設計者や福岡市の担当窓口へ。

福岡市の公式ページを確認
福岡市 住宅都市みどり局 建築指導部

開発・盛土指導課

092-707-3902

福岡市中央区天神1丁目8番1号

kaihatsu-morido.HUPB@city.fukuoka.lg.jp
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